Column 「   ヘナとケミカルヘアカラーの発色の違い  」


 

ヘナで一般的なケミカルヘアカラーのような明るい髪色を表現することはできません。

 

ケミカルヘアカラーは、(1) 髪を脱色して、(2) アルカリ剤を使ってキューティクルを開き、髪の内部に好みの色素(アッシュブラウンとか、カッパーブラウンとか...)を浸透させ発色させるという2つの働きをしています。

 

この好みの色を自在に発色させるために必要な化学物質がジアミンと呼ばれるアレルギー物質で、フィンランドなど一部の国では使用が禁止されている怖い物質です。

 

脱色することでメラニン色素を破壊し、アルカリ剤で髪を膨潤させることでダメージを与え、ジアミンをはじめとするアレルギーを引き起こす可能性がある化学物質が髪の内部のみならず、頭皮に20分以上滞留することで経皮吸収し、毛細血管を通じて体内に取り入れられてしまう事となります。ケミカルヘアカラーの使用上の注意には、腎臓肝臓の既往症、血液疾患、妊婦は使用禁止と明記されている程です。(オーガニックヘアカラーも同じです。「オーガニックカラーの正体」参照)

 

一方、ヘナは赤橙色の天然色素を持っていて、(ヘナは赤橙色、インディゴは濃紺、ターメリックは黄色の天然色素を持ちます。この3つの天然色素をブレンドして色味をデザインすることができます。)その天然色素が髪のタンパク質にからみつく事で髪を着色します。従って、ケミカルヘアカラーのように、髪を脱色する作用がありませんので、黒髪にこの赤橙色の天然色素を着色することとなります。要するに黒い画用紙にオレンジ色のサインペンで絵を描いた感じを想像して下さい。光の加減で少しだけ色の変化が認識できる感じになります。白髪やもともと髪の色が明るい方、もしくは以前ケミカルヘアカラーをしていて髪が明るくなっている方の場合、黒い画用紙ではなく茶色や白の画用紙にオレンジ色のサインペンで絵を描く事になるので色の変化が分り易いですね。

 

ヘナは天然の色素を髪にからませただけ、だから、髪と頭皮、身体への悪影響はまったくありません。

 

しかし、髪と頭皮、身体への悪影響があるからといって、明るい髪色のデザインを完全にやめてしまうのも抵抗があるという方もいらっしゃいます。僕もナチュラリストであると同時にヘアデザイナーなので、お客様のご要望にお応えし、似合うヘアカラーデザインのご提案をさせて頂く事も必要なことではないかと考えています。

 

そこで、地毛が黒髪の方に明るい髪色を表現する場合、ライトナー(脱色剤)を地肌に付けない様に髪に塗布して、少し脱色してからヘナを使って色味を表現するテクニックを使う事があります。髪と頭皮、身体への悪影響を最低限に抑えて、明るい髪色をデザインする方法です。写真がそのBefore / Afterです。

 

この場合、髪へのダメージはありますが、ジアミン不使用なのでその悪影響はなく、その他アレルギーを引き起こす可能性がある化学物質はケミカルヘアカラーほどではありません。身体への悪影響も非常に低いものだと思われます。そして、何よりもヘナの素晴らしいトリートメント効果が発揮され、ツヤツヤでサラサラの質感に仕上げることが出来るのです。

 

※ライトナー(脱色剤)は髪などにダメージを与えるケミカルです。当グループのコンセプト上、全サロンで扱うものではありません。

 

文 小笹久幸(Natural&Organic esiotrot